「最近パソコンの調子が悪い…もしかしてメモリの故障?」
「業務で使っているパソコンなので、突然使えなくなると困る…」
パソコンの不調は、業務に大きな影響を与えかねません。特に法人のお客様の場合、安定した動作は何よりも重要です。今回は、メモリ故障が疑われるとのことでご相談いただいた法人様のパソコンについて、診断とメンテナンス、そして将来的なトラブルを未然に防ぐためのアドバイスを行った事例をご紹介します。
お客様からのご相談内容:メモリ故障の疑いと起動に関する不安
今回ご相談いただいたのは、大岡マサキクリニック様でご使用のパソコンです。起動に関して何らかの不安があり、「メモリの故障が疑われる」とのことでお持ち込みいただきました。クリニックという業務の特性上、パソコンが安定して動作することは非常に重要であり、潜在的なリスクについても懸念されていました。
メモリの不具合が起きると、以下のような様々な症状が発生する可能性があります。
- 起動トラブル: 電源を入れてもOSが起動しない、途中でフリーズする、ブルースクリーンが表示される。
- 動作不安定: 使用中に突然再起動する、アプリケーションが頻繁にクラッシュする。
- エラーメッセージの表示: メモリエラーに関するメッセージが表示される。
- パフォーマンス低下: 全体的に動作が遅くなる。
これらの症状から、お客様がメモリ故障を疑われるのも無理はありません。

詳細診断:症状の再現性とメモリのチェック
まず、お預かりしたパソコンで詳細な診断を行いました。
- 症状の再現確認: お客様が懸念されていた不具合症状が、当社の環境で再現するかどうかを確認しました。しかし、今回は明確な不具合症状の再現は見られませんでした。
- メモリ診断: 専用のメモリ診断ツールを使用し、搭載されているメモリに物理的なエラーがないかを徹底的にチェックしました。こちらも、メモリ自体に異常は見つかりませんでした。
「症状が出ないなら問題ないのでは?」と思われるかもしれませんが、一時的に症状が収まっているだけで、根本的な原因が解決していなければ再発する可能性があります。特に、法人様の大切な業務データやシステムを扱うパソコンであれば、些細な兆候も見逃すわけにはいきません。
対処と予防メンテナンス:見えないリスクへのアプローチ
今回は明確な故障箇所が特定されなかったものの、お客様の不安を解消し、今後の安定動作を確保するために、以下の対処と予防メンテナンスを実施いたしました。
1. メモリの接触不良対策
- メモリの故障ではなくとも、メモリスロットとメモリの接触部分が経年劣化やホコリの付着などで接触不良を起こし、一時的な不具合を引き起こすことがあります。
- 対処内容: メモリモジュールを一旦取り外し、接点部分を専用のクリーナーで丁寧に清掃。スロット側もエアダスターでホコリを除去し、確実に再装着しました。これにより、潜在的な接触不良のリスクを低減します。
2. BIOSアップデート
- BIOS(バイオス)とは、パソコンの最も基本的な制御を行っているプログラムです。古いバージョンのBIOSは、稀に不安定な動作の原因となったり、最新のOSやハードウェアとの互換性に問題を生じたりすることがあります。
- 対処内容: メーカーから提供されている最新バージョンのBIOSにアップデートしました。これにより、システムの安定性向上や、潜在的な不具合の修正が期待できます。
3. OSメンテナンス
- WindowsなどのOSも、長期間使用していると不要なファイルが蓄積されたり、システムファイルに軽微なエラーが発生したりすることがあります。
- 対処内容: システムファイルチェッカーの実行、ディスククリーンアップ、不要なレジストリエントリの整理など、OS全体のメンテナンスを実施し、動作の最適化を図りました。

診断中に判明したもう一つの懸念点:NVMe SSDの選択について
詳細診断の過程で、お客様のパソコンに搭載されているNVMe SSDについて、一つ気になる点がありました。
- 搭載されていたSSD: KingMax製のNVMe SSD(コントローラはPhison製)
- 懸念点: このSSDは、高負荷時にコントローラ部分がかなり高温になる傾向が見られました。KingMaxブランドのSSDは、一般的に信頼性や耐久性の面で、より実績のある大手メーカーの製品と比較すると、法人用途での長期的な安定性にはやや懸念が残る場合があります。
現時点ではこのSSDが直接的な不具合を引き起こしているわけではありませんでしたが、法人様の業務データという重要性を考慮すると、将来的な故障リスクを低減するために、より信頼性の高いメーカー(例:Samsung、Western Digital、Crucialなど)のSSDへの交換も選択肢の一つとしてご提案させていただきました。
もちろん、SSDの交換は追加の費用が発生するため、お客様のご予算や運用方針を伺った上でのご提案となります。今回は、まず現状で安定動作することを確認し、今後の参考情報としてお伝えするに留めました。
安心のためのプラスワン:CrystalDiskInfoの導入
お客様に少しでも安心してパソコンをご利用いただけるよう、予防策の一環として「CrystalDiskInfo」というソフトウェアをインストールし、常駐設定にさせていただきました。
- CrystalDiskInfoとは?: HDDやSSDの健康状態を監視し、「正常」「注意」「異常」といったステータスで表示してくれるフリーソフトです。
- 目的: 万が一、SSDの温度が異常に上昇したり、何らかのエラーが検知されたりした場合に、お客様が早期に気づけるようにするためです。「注意」や「異常」の表示が出た場合は、早めにご相談いただくことで、本格的な故障に至る前に対処できる可能性が高まります。これはあくまで気休めかもしれませんが、日々の安心に繋がれば幸いです。
まとめ:症状が出ていなくても、プロの目で徹底チェック。法人PCの安定稼働をサポートします!
今回は、「メモリ故障の疑い」というご相談でしたが、診断の結果、メモリ自体には異常は見られませんでした。しかし、メモリの接触不良対策や各種アップデート、そして診断中に判明したSSDに関するアドバイスなど、プロの視点から多角的にサポートさせていただきました。
当店では、法人のお客様のパソコンについても、豊富な知識と経験を持つ技術者が、細部にわたるまで徹底的に診断・メンテナンスを行います。たとえ明確な症状が出ていなくても、潜在的なリスクを見つけ出し、予防策をご提案することで、お客様の大切な業務を止めないお手伝いをいたします。
「最近パソコンの調子が少しおかしい気がする…」
「今のうちに一度専門家に見てもらいたい…」
そのような場合は、ぜひお気軽に当店までご相談ください。お客様の安心と、パソコンの安定稼働を全力でサポートいたします。