「Windows10を使っているけれど、日本語入力ができなくなった」
「全角と半角の変更キーが効かない…」
Windows 10を使用していて、日本語入力が突然できなくなってしまったり、「半角/全角」ボタンでキーの変換ができなくなってしまったりという問題が起きることがあります。これは、日本語キーボードが「101英語キーボード」として認識されていることが原因となって起きることが多いです。
この記事では、Windows10にて日本語キーボードが「101英語キーボード」と認識され、日本語入力や全角/半角の変更ができなくなった場合の対処方法を紹介します。.0
具体的な症状と原因について
今回、対処方法を紹介する具体的な症状としては、以下の事例が挙げられます。
- 「半角/全角」キーを押しても日本語入力に切り替わらない
- 「半角/全角」キーを押すと「`」が表示される
- 「@」キーを押すと 「[」 が表示される
上記の症状は、以下のようなことに起因することが多いようです。
- 海外産のソフトのインストール
- ワイヤレス(無線)キーボードの電池切れ
- キーボードの買い換え
- メーカー製の特殊なキーボードの利用
新しいキーボードに換えた際にドライバのインストールを怠ると日本語配列として認識されず、症状の原因となる場合があります。インストールは忘れずに行いましょう。
また、ワイヤレスキーボードの場合、電池が切れたり弱くなったりした際に英語化することがあるようです。もし電池の交換を行う場合は、その後ドライバの再インストールを行いましょう。
IEボタン・録画ボタンなど特殊なボタンが付いているキーボードを利用している場合も、誤認識されやすい傾向にあります。
対処方法と実行する上での注意点
この記事では、Windows 10で日本語入力ができない場合の解消方法を3つ紹介します。
- ハイバネーション(hiberfil.sys) とページファイル(pagefile.sys)の削除、再作成
- 言語の設定やIMEの設定を手動で行う
- レジストリを変更する
上から順に行ってみてくださいね。
なお、この記事で紹介するのは、「106/109日本語キーボード」が「101英語キーボード」のように別言語のキーボードとして認識されてしまっている場合の解決方法です。Windows 10の日本語入力できない問題すべてが解決できるものではないので、注意してください。
ハイバネーション(hiberfil.sys) とページファイル(pagefile.sys)の削除、再作成
ハイバネーションとは、PCのオペレーティングシステムのひとつです。電源を切る前に、メインメモリが持っている内容を外部記憶装置に待避させておき、次にPCを立ち上げた時に、作業途中から再開できるようにしてくれます。
停電やコンセントが抜けたことが原因で日本語入力ができなくなった場合は、この方法で戻る可能性があります。具体的な手順について見ていきましょう。
ハイバネーション(hiberfil.sys)を削除して再作成する
「ハイバネーション(hiberfil.sys)」とは、パソコンを休止状態にする際にメモリ内データを一時的にHDDへ保存するための場所です。
Windows 10でハイバネーションを無効化・再作成する方法は、以下の通り。
- エクスプローラ(フォルダのアイコン)でCドライブを開き、「hiberfil.sys」というファイルがあることを確認
- もし確認できなければ、右上の「オプション」をクリックし、フォルダーオプションを開く
- 「表示」タブをクリックし、「隠しファイル、隠しフォルダー、および隠しドライブを表示する」にチェック
- 下へスクロールして「保護されたオペレーティングシステムファイルを表示しない」のチェックを外す。警告で「はい」をクリックしたら「適用」をクリック
- 「hiberfil.sys」を確認したら、スタートメニューのタスクバーに「cmd」と入力→「コマンドプロンプト」が出たら「管理者として実行」を選択
- 管理者として実行したコマンドプロンプトで 「powercfg.exe /hibernate off」と入力
- エンターキーでコマンドを実行した後、エクスプローラ(フォルダのアイコン)でCドライブを確認
- Cドライブから先ほどの「hiberfil.sys」が消えていることを確認
- PCを再起動
- 先ほどと同じく管理者として実行したコマンドプロンプトで「powercfg.exe /hibernate on」と入力
これで、ハイバネーション(hiberfil.sys)の削除・再作成が完了です。もしコマンド実行後にhiberfil.sysが消えていない場合は、PCを再起動してから手動でhiberfil.sysを削除しても問題ありません。
ページファイル (pagefile.sys) を削除して再作成する
「ページファイル (pagefile.sys)」とは、物理メモリが不足してきた場合に、メモリ内データをHDDやSDDに書き出してメモリ不足を補う機能です。
こちらの削除と再作成を行い、同時にデフラグ(ファイルの断片化を解消して整理する機能)を行います。
Windows 10でページファイルを削除・再作成、デフラグする方法は、以下の通り。
- ページファイル(pagefile.sys)を削除する
スタートメニューのタスクバーに「control」と入力して、「コントロールパネル」をクリック
システムとセキュリティ→システム→システムの詳細設定→詳細設定タブ/パフォーマンス設定→詳細設定タブ/仮想メモリ変更 とクリック
開かれた仮想メモリウィンドウの現在の状態をメモする(紙、スマホで撮影など)
「すべてのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」のチェックを外す
Cドライブを選択→「ページングファイルなし」にチェック→「設定」をクリック→「OK」をクリック
- デフラグを行う
スタートメニューのタスクバーに「defrag」と入力→「ドライブのデフラグと最適化」が出たら「管理者として実行」を選択
Cドライブを選択し、「最適化」をクリックする
- PCを再起動
- 起動したらもう一度仮想メモリウィンドウを開き、設定をメモの通りに戻す
- PCを再起動
高速スタートアップを無効にする
ハイバネーションとページファイルの再作成をしても解決しない場合は、Windows 10の高速スタートアップを無効にしてみましょう。なお、ここで紹介する操作は管理者権限のあるアカウントでログオンした状態であることが必要となります。
また、無効に設定したスタートアップが大型アップデートなどにより元に戻る場合があります。
常に高速スタートアップを無効にする場合は、以下の手順で設定します。
- スタートボタンをクリック→「設定(歯車アイコン)」を開く
- システム→電源とスリープ/電源の追加設定→電源ボタンの動作の選択
- 「現在利用可能ではない設定を変更します」のメニューをクリック
- シャットダウン設定の「高速スタートアップを有効にする(推奨)」のチェックを外す
- 「変更の保存」をクリック
高速スタートアップ一時的にだけ無効する場合は、以下の手順で設定してください。
- 「スタート」→「電源」を選択
- Shift キーを押しながら「シャットダウン」をクリック
この方法でシャットダウンした場合、1回のみ高速スタートアップが無効化されます。
もしくは、以下の方法でも1回のみの高速スタートアップの無効化が可能です。
- 「スタート」→「電源」を選択
- Shift キーを押しながら再起動
- 再起動後、「オプションの選択」画面が表示されるのを確認
- 「PCの電源を切る」を選択
いずれかの方法で、高速スタートアップを無効化してみてください。
言語の設定やIMEの設定を手動で再度行う
ここまで紹介してきた方法でも直らない場合は、言語・IMEの設定を再度行ってみましょう。以下の手順で進めてみてください。
- スタートボタンをクリック→「設定(歯車アイコン)」を開く
- 「時刻と言語」→「言語」と選択
- 「言語」が「日本語」であることを確認
- 「日本語」→「オプション」を選択
まずは、「ハードウェア キーボードレイアウト」の項目を確認していきます。ここが「日本語キーボード(106/109キー)」以外になっている場合、以下の操作をしてください。
- 「レイアウトを変更する」で日本語キーボードを選択
- PCを再起動する
この操作を行うことで、キーボードは正常な状態に戻ります。
「ハードウェア キーボードレイアウト」が「日本語キーボード(106/109キー)」の場合は、以下の操作をしてください。
- 「キーボードの追加」を選択
- 追加できるIMEがないかを確認
「Microsoft IME」が正常に作動していないケースでは、再登録する事で日本語入力ができるようになります。
追加できるキーボードがない場合は、Microsoft IMEを再インストールしましょう。再インストールは、以下の手順で行います。
- 「時刻と言語」→「地域と言語」→「オプション」を選択
- 一旦英語などの別言語を追加
- 「日本語」を削除
- 再度「日本語」を追加
この流れで、Microsoft IMEが再インストールされます。
レジストリを変更する
ここまで紹介した2つの方法でも直らない場合は、レジストリの変更を行います。この方法は、日本語入力ができない場合の根本的な解決策となります。以下の手順で進めてみてください。
- スタートボタンを右クリック→「ファイル名を指定して実行」を選択
- 「regedit」と入力してOKをクリック
「HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\i8042prt\Parameters」と開いていき、それぞれの名前ダブルクリックして値を以下の通りに変更してください。
名前 |
異常値の例 |
正常な値 |
LayerDriver JPN |
kbd101.dll |
kbd106.dll |
LayerDriver KOR |
kbd101a.dll |
名前ごと削除 |
OverrideKeyboardIdentifier |
PCAT_101KEY |
PCAT_106KEY |
OverrideKeyboardSubtype |
0 |
2 |
OverrideKeyboardType |
7以外 |
7 |
レジストリの名前の削除は「ファイルを選択」→右クリック→「削除」で可能です。
値の変更と削除が終われば、regeditを終了します。
PCを再起動すれば完了です。
この記事を参考に、Windows10の日本語入力についての問題を解決してみてください。
参考:ぼくんちのTV別館(https://freesoft.tvbok.com/win10/tips/keyboard.html)
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