今回の作業はデータ復旧です。

パソコンの状況

最初に取り組んだのはHDDの症状の特定でした。
お客様から「HDDが認識しない」との報告があり、確認したところエラーメッセージも表示されています。
また、故障しているHDDのデータを別のHDDに移してほしいとの要望もありました。
データを移す先のHDDはBuffalo製で、故障しているのはADATA製のHDDです。
ただお客様は今後、外付けHDDでのデータ管理をやめて、会社のパソコンから直接クラウドに保存することを計画していました。

故障の原因と対処

私たちが特定した問題は、内蔵500GB HDDのセクタクラッシュ（先頭88セクタ）とMBR破損で、これが認識不可の原因となっていました。
しかし、これらの症状にも関わらず、データ復旧は可能と判断。
そこでクローンを作り、そこからデータの抜き出しとコピーを行うことに決めました。

データの状況と移行

データの一部は破損していましたが、全体としては約200GB（重複や破損しているデータを含む）でした。
MFTの破損により、フォルダの階層構造や多量のファイル名が破損。
私たちは最も手間のかからない方法でデータを抜き出し、お客様から預かったHDDにコピーしました。

データの復旧と返却

破損や削除されたファイルなども全て復旧し、データ量は約200GBとなりました。
しかし、重複や破損データを除くと、実質的なデータ量は約60GBと推定されます。
データをコピーした後、HDDを返却しました。

不良セクタの修復と結果

私たちは不良セクタの修復ソフトを試しましたが、修復はできませんでした。
HDDのプラッタに深い傷が入っていることが原因であると見られます。
この状態では、HDDの完全な修復は困難で、今後の使用は推奨できません。
データの復旧には成功しましたが、HDD自体の修復は果たせませんでした。

最終評価とフィードバック

プラッタに深い傷が入っているとの推測のもと、今回はデータの復旧に成功！
ただディレクトリ構造は、お客様の要望により壊れたまま返却しました。
これは、特定のデータを追跡するのではなく、全体のデータを保全することが目的だったからです。
私たちの技術力と経験により、HDDの状態に関わらず、最善の結果を提供できたと思います。

データ管理の重要性とアドバイス

この経験から学んだことは、定期的なバックアップとデータ管理の重要性です。
HDDが突然故障すると、重要なデータの紛失リスクがあります。
そのため私たちはお客様に、重要なデータは定期的にバックアップを取り、複数の場所に保存することを強くおすすめします。
今後はお客様が会社のパソコンから直接クラウドに保存することを計画しているとのことですが、それは素晴らしい選択だと思います。
クラウドストレージは物理的な故障からデータを保護し、どこからでもアクセス可能であるため、現代のビジネスにおいては理想的な解決策と言えるでしょう。

これからも、私たちはお客様のITの問題を解決し、データを安全に保つために最善を尽くします。
これらの経験を通じて、私たちは日々成長し、より多くの知識とスキルを獲得していきます。
私たちの仕事は、単にパソコンを修理するだけではなく、お客様のビジネスが円滑に進むようサポートすることです。
これが私たちの使命であり、これが私たちの喜びです。
 

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